


最近は「ナフサ」など石油由来原料の供給や価格変動の話もあり、プラスチック系資材についてコストや安定供給を意識する声を聞くことがあります。
そのため、環境対応を意識した紙素材への転換に加え、調達のしやすさや安定供給といった実務的な要因やさらに将来的な価格変動への備えといった観点から紙素材を検討するケースも増えている印象です。
プラスティックから紙への置き換えは分野によって難易度が異なります。
例えば緩衝材分野では、発泡スチロールの緩衝材を段ボール緩衝材へ切り替えるといった対応も可能です。
しかし食品容器・テイクアウト容器の分野ではそう単純ではありません。食品用途では耐水性・耐油性が求められるため、紙だけで十分な性能を安定的に確保することは難しいのが現状です。
紙製に見える食品容器の多くは、ポリエチレン(PE)などの樹脂コーティングを施すことで耐水性・耐油性を確保しています。皆さんがよく利用する紙コップも同じ構造です。
プラスチックは食品用途において依然として重要な材料であり、完全な代替は現実的ではありません。一方で、紙素材の活用によってプラスチック使用量を削減できる領域も存在します。そのため、調達のしやすさや安定供給、さらには将来的な原料価格変動への備えという観点から、食品用途における紙化は一定の意味を持つと言えます。しかし樹脂原料を使用している以上は、ナフサ市況の影響を受けやすく価格変動も大きいため、課題も残ります。
耐水・耐油性能には樹脂コーティングなどのプラスチック材料が必要となる一方で、インクや接着剤にも樹脂由来の材料が用いられる場合があります。そのため、機能に必要な部分は維持しつつ、それ以外の材料や工程を見直すことで、全体としての樹脂使用量を抑える設計も考えられます。以下では、その例をご紹介いたします。



狭い屋台やキッチンカーでも、かさばらずにストックできます。
紙を使用することで、ナチュラルな風合いと素朴で温かみのある質感を表現でき、
お店のコンセプトやイメージに合わせた容器としてご使用いただけます。
また、インクを用いないデザインとして氷が溶けている様子を紙のカットで表現しました。



組み立て前の状態で、一枚のA4サイズにスプーンとお皿をまとめることができます。
大量ストックや配布のしやすさを活かして、防災時の備蓄に最適です。
これらは、糊貼り加工を使用せず、使用時に組み立てる仕様となっています。
紙製容器は、底と側面を繋げた袋のような形状にすることがよくあります。これは中身がこぼれにくくなり、汁漏れを防ぐ工夫です。通常、角の部分を糊貼りして形を作りますが、本設計では紙の構造設計によって形状を保っています。
重要なのは罫線(折れ目)の設計です。
Y字状の罫線を入れることで、組み立てたときに形が安定しやすくなり、手を離しても形が崩れにくくなっています。
食品容器の設計においては、プラスチックと紙それぞれの役割を踏まえながら、構造や製造工程を含めた設計最適化が重要であると考えます。当社は設計領域において機能・コスト・供給性のバランスを実現することに価値があると考え、今後もその観点から設計提案に取り組んでまいります。
規格品ではなく、すべてオーダーメイドにて設計・開発していますので、
お客さまの商品ひとつひとつに最適なご提案が可能です。
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