A式段ボールとは、一般的に「みかん箱型」と呼ばれる段ボール箱の形状です。
箱の上下にフタがあり、中心で合わせてガムテープなどで留めるお馴染みの形ですね。
包装業界では、「A式」と呼んでいます。

現在のJIS規格では「0201形」に該当します。構造は非常にシンプルですが、輸送箱として必要な機能をバランスよく備えているのが特徴です。
お客様から輸送箱のご相談をいただく際、設計者としてまず頭に浮かぶのがこのA式段ボールです。その理由を、以下の5つを抜粋してまとめてみました。
① 製造コストを抑えやすい
A式段ボール専用の製造設備(製函機)は全国の工場に広く普及しており、スピーディーに量産できます。
さらに、一般的な化粧箱などで必要となる「抜型(刃のついた板)」を作る必要がありません。数万円かかる初期費用の抜型代を丸ごと節約できます。
② サイズ変更への対応がスムーズ
抜型を必要としないため、サイズ変更・修正が生じた場合でも、柔軟かつスピーディーに対応が可能です。「やっぱりあと10mm大きくしたい」という場合も、抜型を作り直す時間と費用がかかりません。
③ 誰でも迷わず組み立てられる
説明書がなくても、直感的にパッと組み立てられる点も大きなメリットです。どれだけ安くて見た目の良い箱であっても、組み立てに時間や人手がかかっては、結果的に作業コストが上がってしまいます。現場の作業効率を高める意味でも優秀です。
④ 平らに保管・輸送できる
使用前はフラットな状態になります。輸送時にも保管時も無駄なスペースをとらないため、保管効率が抜群です。
⑤ 強度設計がしやすい
形状がシンプルで普及しているため、強度計算がしやすく、データが豊富です。「積み重ねに耐えられるか」を、製造前に数値から検討できます。
以上のような理由から、A式段ボールは輸送の現場で大変頼りになる存在です。強度をしっかり確保しながら、製造性やコストのバランスに優れた、非常に合理的で無駄のない箱と言えます。
しかし、そんなA式段ボールですが、「いざ注文しよう!」という段階で、実は多くの人が陥ってしまう落とし穴がいくつか存在します。
そこで次回の記事では、事例をもとに、「A式段ボールを注文するときにチェックしておくべき形状・サイズ・強度・デザインのポイント」を詳しくご紹介します。
「せっかく作ったのに中身が入らない!」「ロゴがテープで隠れてしまった…」といった失敗を防ぐためのリアルなノウハウをお届けしますので、ぜひ楽しみに待っていてください。
規格品ではなく、すべてオーダーメイドにて設計・開発していますので、
お客さまの商品ひとつひとつに最適なご提案が可能です。
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